フィリップ・E・テトロック/ダン・ガードナー 著 | 土方 奈美 訳 | 早川書房 | 408p | 2,200円(税別)

1.楽観的な懐疑論者
2.「知っている」という錯覚
3.予測を評価する
4.超予測力
5.「超頭がいい」のか
6.「超数字に強い」のか
7.「超ニュースオタク」なのか
8.永遠のベータ
9.スーパーチーム
10.リーダーのジレンマ
11.超予測者は本当にそんなにすごいのか
12.進むべき道
付.超予測者をめざすための10の心得

【要旨】天気予報を考えればわかるように、未来に対する人間の「予測」は、しばしば外れるものだ。「平均的な専門家の予測の的中率は、チンパンジーが投げるダーツとだいたい同じくらい」という研究結果もある。その結論を導き出したのが本書の著者の一人、フィリップ・E・テトロック氏だ。そう言い切ったテトロック氏だが、米政府機関IARPA(情報先端研究開発局)とともに行った人間の予測力に関する実験では、驚異的な予測の的中率を叩き出す複数の「超予測者」と出会う。本書では、専門家でも特別に訓練を受けたわけでもない超予測者たちが、なぜ優秀な結果を残せるのか、彼らの予測の方法を観察、分析することで探っている。テトロック氏はペンシルバニア大学経営学・心理学教授。共著のダン・ガードナー氏はカナダのオタワ在住のジャーナリストで、『リスクにあなたは騙される』『専門家の予測はサルにも劣る』などの著書がある。

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