広島大学大学院総合科学研究科 編/佐藤 高晴 責任編集 著 | 丸善出版 | 192p | 1,900円(税別)

1.物理学の世界の対称性(中村 純)
2.化学における左と右(根平 達夫)
3.地球における対称性(佐藤 高晴)
4.動物の体の対称性と非対称性(彦坂 暁)
5.脳と心の非対称性(岩永 誠)
6.スポーツにおける左と右(木庭 康樹)
7.右脳的人間、未来をひらく「美学」のかたち(桑島 秀樹)
8.文化人類学と「右と左」(髙谷 紀夫)

【要旨】3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

私たちは、普段とりたてて意識することなく「左」と「右」という言葉を使って物事を認識したり、コミュニケーションをとったりしている。その対象は、右手・左手、あるいは右脳・左脳といった体の部位であったり、方向や「側」を示すもの、価値観やイデオロギーなどさまざまだ。また、左右など二つの事象が一つの軸を中心に向かい合わせで「同じ」になる「対称性」も、いたるところに見出される。本書では、そうした「左と右」「対称性」について、物理学、化学、地学、生物学、心理学、スポーツ科学、美学、文化人類学など文理にまたがる多様な学問領域から考察している。日常的な物事への総合的な、あるいは意外な角度からのアプローチを見ることで、思考の訓練やヒントが得られる。本書は広島大学総合科学部において1995年度から2014年度まで開講された総合科目「自然界における左と右」の内容を文系分野にも広げて企画されたもの。ダイジェストでは主として生物学、文化人類学の考察を取り上げる。

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