シャルル・ヴァグネル 著 | 山本 知子 | 講談社 | 256p | 1,400円(税別)

1.複雑な生き方 La vie compliquée
2.簡素な精神 L'esprit de simplicité
3.簡素な考え方 La pensée simple
4.簡素な言葉 La parole simple
5.単純な義務 Le devoir simple
6.簡素な欲求 Les besoins simple
7.簡素な楽しみ Le plaisir simple
8.お金と簡素 L'esprit mercenaire et la simplicité
9.名声と簡素 La réclame et le bien ignoré
10.簡素な家庭 Mondanité et vie d'intérieur
11.簡素な美しさ La beauté simple
12.簡素な社会 L'orgueil et la simplicité dans les rapports sociaux
13.簡素のための教育 L'éducation pour la simplicité

【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

私たちを取り巻く環境、世界が以前にも増して複雑化しているのは、誰の目からも明らかだろう。膨大な情報、多様な価値観が入り乱れ、変化も激しい現代社会で、本来の「人間らしさ」を取り戻すのは困難のようにみえる。日本で「断捨離」がブームになっているのに、そうした背景があるのは確かだろう。本書は、1895年にフランスで刊行され、欧米でミリオンセラーとなった「La vie simple」の邦訳。当時の欧米では、産業革命後の工業化により、社会全体としては豊かになる一方で、貧富の差が広がりつつあった。現代と似たところもある激動の時代にあって著者は、人間らしさとは「簡素な生き方」「簡素な精神」にあるとし、物質的な豊かさやそれに伴う虚栄心や権威欲、傲慢さや野心などにとらわれない「善き人間」になるための考え方を説いている。著者のシャルル・ヴァグネル(1852-1918)はフランスの教育家、宗教家で、近代フランス初等教育を宗教から独立させ、無月謝の義務教育として確立させた功績でも知られる。

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