河合 隼雄/中村雄二 著 | CCCメディアハウス | 320p | 2,500円(税別)

箱庭療法と〈私〉──河合隼雄
1.〈自由に創ること〉の楽しさ
2.豊かなイメージの世界
3.〈癒やす〉意味とその働き
4.隣接する領域とのかかわり
5.箱庭・その哲学的パフォーマンス
6.近代科学と新しい〈知〉のあり方
新しい都市論と箱庭表現──中村雄二郎

【要旨】3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

分析心理学(ユング心理学)、臨床心理学の日本における第一人者であり、文化庁長官も務めた、京都大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授、河合隼雄氏(2007年に逝去)。また日本文化・言語・科学・芸術など幅広い分野にわたる現代思想の著作がある哲学者、中村雄二郎氏。この両大家が対談し、初版が1984年に出版された後、新装版が出されるも品切れになっていた名著を、再度新装版として世に出したのが本書である。テーマは、河合氏が初めて日本に紹介・導入した「箱庭療法」。砂の入った箱の中に自由にさまざまなモノを並べるというシンプルな方法で、精神疾患や心身症の心理療法の一つとして用いられる。「明石箱庭療法研究会」で実際につくられた箱庭の事例をもとに両者が話し合うことで、中村氏の「都市論」の研究に関連する「トポス(場所)」としての箱庭の役割などの新しい知見が見出されている。

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