『土偶を読むを読む』
望月 昭秀 編 | 文学通信 | 432p | 2,200円(税込)


検証 土偶を読む(望月昭秀)
「土偶とは何か」の研究史(白鳥兄弟)
今、縄文研究は?(山田康弘)
物語の語り手を絶対に信用するな。だが私たちは信用してしまう(松井実)
土偶は変化する。(金子昭彦)
植物と土偶を巡る考古対談(佐々木由香、小久保拓也、山科哲)
考古学・人類学の関係史と『土偶を読む』(吉田泰幸)
実験:「ハート形土偶サトイモ説」(望月昭秀)
知の「鑑定人」(菅豊)


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

2021年4月に出版された書籍『土偶を読む』(竹倉史人著、晶文社)は、テレビ番組で取り上げられたこともあり、発売直後から評判となった。
同書の「土偶=植物の精霊像説」は、著名人の後押しもあり多くの人が知ることになった。だが、その真偽や研究手法について、とくに考古学界から批判の声が上がっている。

本書では、『土偶を読む』が世間一般の評判とは対照的に考古学者たちに評価されない理由、そして同書で「ついに解明した」と断言された「土偶の正体」と、その結論に至る論証を、さまざまな識者の視点を交えて検証している。
『土偶を読む』を著した竹倉氏は、宗教人類学を専門とする独立研究者であり、考古学者ではない。同書では「イコロジー(図像解釈学)」という手法を使って、これまでの常識に縛られない大胆な新説を打ち立てている。しかしその論証には矛盾などが見られるという。

編者はニルソンデザイン事務所代表。書籍の装丁や雑誌のデザインを主たる業務としながら、都会の縄文人のためのマガジン「縄文ZINE」を2015年から発行し編集長を務める。なお、ダイジェストは編者の望月氏による文章から構成した。


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