『思い出せない脳』
澤田 誠 著 | 講談社(講談社現代新書) | 232p | 1,078円(税込)


序.記憶力が未来を決める
1.記憶を作れないと、どうなるか
2.情動が記憶を選別する
3.睡眠不足が記憶の整理を妨げる
4.抑制が働いて思い出せない
5.使わない記憶は変容し、劣化する
6.記憶という能力の本当の意味


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

特に人名など固有名詞にありがちなのが「思い出そうとしても思い出せない」、いわゆる「ど忘れ」という現象。誰しも経験があるのではないだろうか。
年齢を重ねるにつれ「思い出せない」ことが頻繁になったりもする。その原因には脳の老化もあるが、それ以外に脳特有のあるメカニズムが関わっているようだ。

本書では、「記憶」にフォーカスして最新の脳科学の知識を解説。「覚えたはずのことが思い出せない」といった日常的な「記憶の謎」や、睡眠が記憶に対して果たす役割、記憶と「心」の関係など、興味深いトピックスをわかりやすく詳説している。
「思い出せない」のは記憶が失われているわけではなく、脳神経細胞のネットワークが混線していたり、「抑制性神経細胞」が、思い出したい記憶を担当する神経細胞の活性を抑えつけたりするせいだという。

著者は名古屋大学環境医学研究所教授。理学博士。専門は神経化学、神経薬理学。米国国立衛生研究所ポストドクトラルフェロー、科学技術振興事業団「さきがけ研究21」研究員、藤田保健衛生大学(現・藤田医科大学)総合医科学研究所教授等を経て現職。


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