『宗教の起源』
-私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか
ロビン・ダンバー 著 | 小田 哲 訳 | 白揚社 | 352p | 3,300円(税込)


1.宗教をどう研究するか
2.神秘志向
3.信じる者はなぜ救われるのか?
4.共同体と信者集団
5.社会的な脳と宗教的な心
6.儀式と同調
7.先史時代の宗教
8.新石器時代に起きた危機
9.カルト、セクト、カリスマ
10.対立と分裂
解説 ヒトの進化と宗教の起源(長谷川眞理子)


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

直近のイスラエル・パレスチナ問題を挙げるまでもなく、有史以来、人類はつねに「宗教」をめぐる問題に直面してきたといえる。
その形態や影響度に差はあれど、宗教的要素を含まない文化は、世界にほぼ存在しない。ではそもそも宗教とは何なのか。人類の共同体にとってどんな意味を持つのだろうか。

本書では、人間が安定した社会関係を維持できる上限の人数を指す「ダンバー数」を提唱したことで世界的に知られる著者が、人類学、心理学、神経科学など多彩な視点から「宗教とは何か」という根源的な問いに迫り、ダイナミックな論証を試みている。
とくに著者の専門である進化心理学、社会脳仮説に基づき、人の自然な共同体のサイズ「150人」(ダンバー数)を宗教組織の信者数などに当てはめ、伝統宗教の分派・分裂、カルトの勃興、対立などのメカニズムを解き明かしている。

著者は、オックスフォード大学進化心理学名誉教授の人類学者、進化心理学者。霊長類行動の世界的権威でもある。イギリス霊長類学会会長、オックスフォード大学認知・進化人類学研究所所長を歴任後、現在、英国学士院、王立人類学協会特別会員。


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