『医療の安全とプライバシーを守る 米国IRB(倫理審査委員会)の変遷』
-ピアレビューから官僚制コンプライアンスへ
Regulating Human Research: IRBs from Peer Review to Compliance Bureaucracy
Sarah Babb 著 | Stanford University Press | 184p


1.政府の規制強化とほぼ完全なコンプライアンス遵守への幕開け
2.プロに任せる組織に
3.効率化のための組織化
4.株式会社倫理レビュー(営利IRBの発展)
5.共通ルールと社会研究
6.様々なコンプライアンス


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

倫理審査委員会(IRB)は、大学・研究機関・医療施設に設けられた、薬の効果を確認する臨床治験の際、安全性やプライバシーといった被験者の人権が守られているかを審査する組織である。
日本では厚生労働省のガイドラインのみだが、米国をはじめ多くの国で、臨床治験前のIRBの審査が法律で規定されている。

米国で刊行された未邦訳の本書では、一般的にあまり意識されることが少ないIRBの組織形態に焦点を当てている。
IRBが誕生したきっかけや、大学や研究機関の職員がボランティアで運営していた時代など歴史的経緯を解説しながら、現在のIRBによる、「官僚制コンプライアンス」と著者が名付けた活動の仕組みについて説明。これは、組織が雇用した専門スタッフ自身が法規制を扱い適用、効率的にコンプライアンスを維持するものだという。

著者のサラ・バブ氏はボストン大学の社会学教授。ボストン大学のIRBの委員を3年間務めた経験がある。


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