『ロバート・オッペンハイマー 「矛盾」と「葛藤」の生涯』
Oppenheimer: Portrait of an Enigma
Jeremy Bernstein 著 | Ivan R. Dee | 240p


1.始まり
2.カリフォルニアの日々
3.ロスアラモス国立研究所
4.裁判
5.高等研究所


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

「原爆の父」として知られる理論物理学者ロバート・オッペンハイマー(1904-1967)の伝記映画『オッペンハイマー』が、アカデミー賞2024で主演男優賞、作品賞、監督賞など7部門を独占する快挙を成し遂げた。
同作でも描かれた浮沈の激しい生涯を送ったオッペンハイマーの素顔はいかなるものだったのか。

2004年に米国で刊行された未邦訳の本書は、オッペンハイマーの下で働いた経験を持つ著者が、様々な客観的資料を収集し、オッペンハイマーという天才科学者の矛盾と謎に満ちた人物像を描いた評伝(映画原作ではない)。
原爆を開発したことに対してオッペンハイマーは当初、「必然である」との態度をとった。しかし戦後は原子力委員会内で水爆開発に反対する。多くの科学者を統率・管理して計画を推進するすぐれた才能を持ちながら、生来の皮肉を含んだ言動の数々によって多くの敵を作り、ある意味ではそれが公職追放の一因になったことなどが語られている。

著者のジェレミー・バーンスタイン氏は、理論物理学者、サイエンスライターで『ニューヨーカー』誌のスタッフライターを30年以上務める。科学啓蒙書も多数著執筆している。オッペンハイマーが所長を務めたプリンストン高等研究所に2年間勤務した。


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