井山 夏生 著 | 光文社(光文社新書) | 199p | 740円(税別)

1.10歳では遅すぎる -「テニス親」はつらいよ
2.プロになるためのテスト期間
3.テニスプロはつらいよ
4.24歳はもう若くない

【要旨】錦織圭選手の大活躍により、日本国内ではかつてないほどプロテニスが注目されている。だが、国内リーグにも人気のある野球やサッカーと違い、錦織選手以外の日本人男子プロにスポットが当たることはほとんどない。それは、テニスプロは世界ツアーで試合をし賞金を稼ぐことで生計を立てており、世界ランキングで順位の低い選手はテレビ中継されるような大きな大会になかなか出場できないからだ。錦織選手の世界ランクは5位(2016年9月12日現在)だが、グランドスラム4大会本戦出場の条件である100位以内に入っている日本人選手は他に一人もいない。本書では、錦織選手の2歳年下で世界ランキングの最高位が259位のテニスプロ、関口周一選手を取り上げ、その奮闘の歴史を振り返るとともに、選手間の格差の激しいプロテニス界の独特なシステムを紹介している。著者は元「テニスジャーナル」編集長であるフリーランスの編集者兼ライター。

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