(原題)Stealing History: Art Theft, Looting, and Other Crimes Against Our Cultural Heritage | Colleen Margaret Clarke, Eli Jacob Szydlo 著 | Rowman & Littlefield Publishers | 176p


1.メディアにおける美術品犯罪の描写
2.なぜ美術品を狙うのか?
3.美術品犯罪とは?
4.美術品および美術に関連する犯罪の歴史
5.米国と欧州の文化の違いと美術品犯罪への影響
6.美術品荒らしと遺跡荒らし
7.美術品および美術関連犯罪が経済に与える影響
8.美術館:アイデンティティと文化
9.警察の必要性、監視、教育、未来
10.警察機構は美術品犯罪をどう見るか
11.世界の美術品犯罪への安全対策
12.美術品犯罪の増加と防止

【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

高額で売買され、投機の対象にもなる美術品や骨董品、文化財は、窃盗や偽造、詐欺などの犯罪に結びつくことも多い。フランスの作家モーリス・ルブランの小説「怪盗ルパン」シリーズをはじめ、とくに欧州の文学や映画には、華麗で上品な“美術泥棒”が鮮やかな手口で盗みをはたらく場面が多数登場する。現実にも大小問わず世界中で美術品犯罪は絶えず、最近ではIS(イスラム国)による文化遺産の破壊や略奪も問題視されている。本書では、ともに警察官として勤務経験のある二人の著者が、美術品犯罪の実態や事情、目的と犯罪者心理、社会への影響などをつぶさに探り、論じている。これまでに起こった美術品犯罪の事例も豊富に紹介しながら、人類が培ってきた貴重な文化の歴史遺産を守り、犯罪を抑制するために私たち一人ひとりにどのような心構えが必要かを示す。著者のColleen Margaret Clarke氏は現在、米国ミネソタ州立大学教授で、警察活動と刑法を専門とする。

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