ナシーム・ニコラス・タレブ 著 | 望月 衛 監訳 千葉 敏生 訳 | ダイヤモンド社 | 412p | 2,000円(税別)

1.ダモクレスとヒュドラーの間で
2.過剰補償と過剰反応はどこにでもある
3.ネコと洗濯機
4.私が死ねば、誰かが強くなる
5.青空市とオフィス・ビル
6.ランダム性は(ちょっとなら)すばらしい!
7.浅はかな干渉──医原病
8.予測は現代性の生みの子──ブラック・スワンの世界へ
9.デブのトニーとフラジリスタたち
10.セネカの処世術
11.ロック・スターと10パーセント浮気する──バーベル戦略
12.タレスの甘いぶどう──オプション性
13.鳥に飛び方を教える──ソビエト=ハーバード流の錯覚
14.ふたつが〝同じもの〟じゃないとき
15.敗者が綴る歴史──試行錯誤の汚名をすすぐ
16.無秩序の教訓

【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。以前ならば考えられなかったような「ありえない」出来事が毎日のように起こると言っても過言でない現代。不確実性、不透明性は日に日に増していると感じる人は少なくないだろう。そうした変化や負荷に対し、私たちはどう対処していけばいいのか。ベストセラー『ブラック・スワン』(ダイヤモンド社)で全世界に衝撃を与えた“知の巨人”の一人である著者は、本書で「反脆(はんもろ)さ」という概念を提示し、その疑問に答えている。「反脆さ」とは、不確実性、変動性、ランダム性、無秩序性などを帯びたストレスにさらされた時に、それを味方につけ、却って「脆さ」を克服することを指す。不確実な環境のもとで未来に起こることを予測するのは困難だが、システムの「脆さ」「反脆さ」を測れば、それらによってどんな変化がもたらされるかを理解できるのだという。上下巻で、上巻には全25章中、第16章までを収録。

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