ポール・メイソン 著 | 佐々 とも | 東洋経済新報社 | 496p | 2,200円(税別)

プロローグ ポスト資本主義はユートピアではない
1.資本主義の危機と歴史の循環
2.機能しない情報資本主義と無料の世界
3.新自由主義からプロジェクト・ゼロへ

【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

「1%」の最富裕層が世界の富の半分を独占するという調査結果に象徴されるように、世界の不平等、格差は広がる一方である。今後先進国の経済成長は大きく望めず、新興国の急成長も頭打ちとなる。こういった暗い先行きの見通しに、現在の資本主義そのものが限界に達しているという議論もわき起こってきている。本書の議論もその一つ。情報技術の発達とそれに伴う人々の行動や社会の変化に、新自由主義に基づく資本主義が適応しきれないとし、今後立ち現れる「ポスト資本主義」へ移行するプロジェクトの具体案を提言する。気候変動や人口問題への対応も含んだそのプロジェクトは「プロジェクト・ゼロ」と名づけられている。著者は英国のジャーナリスト兼ブロードキャスター。優れたジャーナリストに贈られる「ウィンコット賞」など数々の賞を受賞している。

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