中田 哲也 著 | 日本評論社 | 256p | 1,800円(税別)

1.フード・マイレージを考える背景
2.私たちの食と地球環境問題
3.フード・マイレージの考え方と輸入食料のフード・マイレージ
4.フード・マイレージと地産地消、食育
5.フード・マイレージから「食」を考える


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

「食」の問題と環境問題を同時に考えるための新しい指標として、21世紀に入ってから日本で広まったものに「フード・マイレージ」がある。英国の社会運動「フードマイルズ」を参考に農林水産省農林水産政策研究所が提唱・試算したものであり、輸入や国内輸送における「距離」を計算に入れることで、食料の安定供給や安全性、CO2排出などの環境負荷などの特徴を把握できる。本書では、同研究所に2001年4月から2003年7月まで在籍し、当時の篠原孝所長(現・衆議院議員)のもとフード・マイレージの研究に従事した著者が、実際のフード・マイレージの試算をもとに、その国際比較や経年比較を行っている。また、フード・マイレージの数値を改善する有効手段となる「地産地消」や食育について、具体事例を挙げながら論じ、広く食の流通と地球環境問題を論じる。著者は現在、農林水産省統計部数理官、ウェブサイト「フード・マイレージ資料室」主宰。なお本書は、2007年9月に刊行された初版に最新情報とQ&Aを加えた新版である。

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