片山 杜秀 著 | NHK出版(NHK出版新書) | 256p | 820円(税別)

序.「五箇条の誓文」と明治150年
1.尊皇攘夷再考
2.明治国家のデザインの秘密
3.大正デモクラシーとは何だったのか
4.昭和維新の論理
5.非常時国家への野望と挫折
終.「五箇条の誓文」と平成日本


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

2018年からちょうど150年前の1868年、「明治維新」により、日本近代が始まったとされている。この節目の年に、徳川幕府からの「大政奉還」を受けた明治天皇が天地神明に誓ったのが「五箇条の誓文(御誓文)」である。シンプルで短い五つの条文からなるこの文書は、明治新政府の基本方針を示したものと解釈されている。本書では、この「五箇条の誓文」に、明治維新から戦後の現代までを貫く日本の独自性の種(タネ)があるとし、その条文を軸に近現代史を読み解いている。これらの条文には、デモクラシーや個人の自由、天皇制と統治のあり方、和魂洋才などの要素が表現されており、時期ごとの各要素の比重を測ることで、近現代の日本の本質が見えてくるのだという。著者は、思想史家、音楽評論家で、慶應義塾大学法学部教授。なお本書は、三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長、一般社団法人不識庵理事長の中谷巌氏が主宰する「不識塾」の講座を新書化するシリーズ「企業トップが学ぶリベラルアーツ」の第3弾である。

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