リチャード・ロイド・パリー 著 | 濱野 大道 | 早川書房 | 328p | 1,800円(税別)

プロローグ 固体化した気体
1.波の下の学校
2.捜索の範囲
3.大川小学校で何があったのか
4.見えない魔物
5.波羅僧羯諦――彼岸に往ける者よ


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

1万8000人を超える犠牲者を出したとされる2011年3月11日の東日本大震災。犠牲者の大多数が東北、北海道、北関東の太平洋岸を襲った大津波によるものだ。本書は、在日20年の英国人ジャーナリストが、この未曾有の大災害が東北の人々の心と行動にもたらした余波を、6年の歳月をかけて綿密な取材により描き出したルポルタージュ。その焦点は、「宮城県石巻市立大川小学校の悲劇」と「被災地で相次ぐ幽霊の目撃談」に当てられている。前者は、学校の裏の里山に避難できる可能性があったにも関わらず74人の児童と10人の教職員が津波に呑み込まれた悲惨な事件。後者については、除霊と祈祷、カウンセリングに取り組む仏教僧にスポットを当てている。著者は、英『ザ・タイムズ』紙アジア編集長および東京支局長。著書に『黒い迷宮』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)がある。なお、ダイジェストでは幽霊目撃のテーマの部分を抜粋した。

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