中澤 秀雄/嶋﨑 尚子 編 著 | 青弓社 | 216p | 2,400円(税別)

序.炭鉱から掘る日本の「奇跡」(中澤秀雄/嶋﨑尚子)
1.炭鉱遺産(木村至聖)
2.炭鉱の歴史から学べること(島西智輝)
3.炭鉱閉山と家族(嶋﨑尚子)
4.産炭地と「自治」(中澤秀雄)
5.炭鉱と労働運動(玉野和志)
6.産炭地の女性たち(西城戸 誠)
7.グローバルな共通言語としての炭鉱(中澤秀雄)


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

かつて日本の産業を支えた「炭鉱」。だが今、その存在を未来志向のイメージで捉える人はおそらく少ないだろう。だが、炭鉱や石炭産業を単に「終わった産業」として捨て置くのはもったいない。そこには歴史的教訓の他に、産業遺産・観光資源としての役割や、アジア諸国への技術移転など、貴重な財産が眠っているのだ。本書では、「炭鉱」の歴史と現在を踏まえ、その多面的な役割と可能性にスポットを当てる。閉山後の地域振興と地方自治のあり方、企業の産業転換や事業変更の方向性、文化遺産としての活用、家族や労働組合の対応などをテーマに据え、経済史・社会学・地理学などの研究者がそれぞれの専門からの視点で論じている。編著者を含む6名の執筆者はいずれも2008年に結成された「産炭地研究会(JAFCOF)」のメンバー。同研究会は、全国の炭鉱地帯を対象に専門分野を横断する研究を続けている。編著者の中澤秀雄氏は中央大学法学部教授で地域社会学を専攻。嶋﨑尚子氏は早稲田大学文学学術院教授で、ライフコース社会学、家族社会学を専攻している。

SERENDIP会員の方は本ダイジェストをこちらからお読みいただけます。