原題:The Happiness Curve: Why Life Gets Better After 50 | Jonathan Rauch 著 | Thomas Dunne Books | 256p


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

過去の人生に落胆し、将来への漠然とした不安感や焦燥感に苛まれる経験は、誰しも一度はあるのではないか。40代を中心に、長期的にそうした心の不調に陥る現象は「ミッドライフ・クライシス(中年の危機)」と呼ばれる。だが、実はその辛い時期を乗り越えた50代の幸福度は再び上昇するのだという。本書では、そのように一時的に落ち込んだ幸福度が再びアップする人生の法則を「幸福のU字曲線(the happiness curve)」と呼ぶ。ミッドライフ・クライシスは「U字の底」であり、人生の次の段階に移行する不安定な準備段階と捉えるのが、絶望に至らず辛さを乗り切る秘訣であると著者は説く。「大人の思春期」とも称されるミッドライフ・クライシスの正体を、50代以上の数十人へのインタビューや経済学、心理学、脳科学などの知見から解き明かす。著者はジャーナリスト兼著述家で、米国屈指の政策シンクタンクであるブルッキングス研究所のシニア・フェローとしても活躍している。

SERENDIP会員の方は本ダイジェストをこちらからお読みいただけます。