蒲生 俊敬 著 | 講談社(ブルーバックス) | 272p | 1,000円(税別)

1.「柔らかい」太平洋――広大な海を満たす水の話
2.「堅い」太平洋――その海底はどうなっているのか
3.ハワイ沖に潜む謎の海底火山
4.威風堂々! 天皇海山群の謎
5.島弧海底火山が噴火するとき――それは突然、火を噴く
6.超深海に挑んだ冒険者たち――1万メートル超の海底を目指して
7.躍進する超深海の科学


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

広さ、深さともに「世界一の海」である太平洋。大規模な海水の循環は気温や気候の安定に貢献しており、海底火山や海底プレートの移動は大地震の原因となる。このように陸地での私たちの生活にも密接に関わる太平洋だが、こうしたダイナミクスや深海での出来事などは一般に知られていないのではないか。本書では、海水、海流といった液体としての“柔らかい”太平洋と、海底の固体としての“堅い”太平洋の両面から、総体としての太平洋がどのように動いているかを科学的に解説。その上で、とくに「海底」の凹凸をなす海溝と火山をめぐるトピックスにスポットを当て、いまだ謎深いその実態に迫る。著者は東京大学名誉教授で理学博士。北海道大学教授、東京大学大気海洋研究所教授を歴任した。研究船や潜水船によるフィールド調査のベテランで、化学的手法による海洋研究のための乗船観測は合計で1740日にも及ぶという。

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