クリス・クリアフィールド/アンドラーシュ・ティルシック 著 | 櫻井 祐子 | 東洋経済新報社 | 352p | 2,400円(税別)

プロローグ いつもどこかで「メルトダウン」
1.デンジャーゾーンを生み出す複雑系と密結合
2.残酷な「複雑性の罠」が支配するシステム
3.ハッキング、詐欺、フェイクニュース
4.デンジャーゾーンの脱出口
5.複雑系には単純なツール
6.災いの前兆を見抜く
7.少数意見を解剖する
8.多様性という「減速帯」
9.リスクを引き下げる「悪魔の代弁者」
10.サプライズも仕事の一環
エピローグ メルトダウンの黄金時代


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

原発事故や航空機事故、企業破綻や不正発覚、医療過誤など、大企業をはじめとする巨大なシステムによる壊滅的な失敗(メルトダウン)はしばしば発生する。もっと小さな失敗や事故も含めて、実はこれらには「複雑系」と「密結合」という共通する根本原因があることが、研究でわかってきているそうだ。本書では、社会学者チャールズ・ペローによる、システムがメルトダウンを起こす共通要因を突き止めた理論を紹介。その上で、多くの人命を奪った重大事故や、世間を騒がせた不正や偽装、炎上事件などをそれぞれ検証する。そして、「多様性」の確保など、メルトダウンを防ぐのに有効な対策について論じている。著者のクリス・クリアフィールド氏は、企業が破滅的な失敗を避けるための危機管理方法のコンサルティングに従事するシステム・ロジック社社長。アンドラーシュ・ティルシック氏は、カナダのトロント大学ロートマン・スクール・オブ・マネジメント准教授で経営戦略論を専門とする。

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