原題:Vast Expanses | Helen M. Rozwadowski 著 | Reaktion Books | 264p

まえがき 人間と海
1.悠久の歴史
2.海に抱くイメージ
3.ひとつに繋がる海
4.海を調べ尽くす
5.産業と海
6.海のフロンティア
7.身近になった海
結び アーカイブとしての海、歴史としての海


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

貿易における海運の重要性や、気候変動の原因などを考えると、ほとんどのビジネスや人々の生活に「海」が関わっているのではないか。海と人間との関わりは、漁業や移動や交易の「道」として古代から存在した。だが、その関わり方は時代とともに変遷している。そして今、海洋環境の危機が指摘される。本書では「人間と海」の関係の歴史を追う。大航海時代、産業革命、二度の世界大戦、そして地球環境問題への意識の高まりなどが、人間と海のつながり、人々が海に抱くイメージを変化させてきた。さらに、地球やそこに暮らす生物の持続可能性(サステナビリティ)が問われる今、これまで一方的に利用され尽くされてきた海の側に立った発想が求められると、著者は説いている。著者は米国のコネチカット大学の海事研究プログラム創設者で、同大学歴史学部准教授。科学史、環境史、海事史などを専門としている。

SERENDIP会員の方は本ダイジェストをこちらからお読みいただけます。