太田垣 章子 著 | ポプラ社(ポプラ新書) | 230p | 800円(税別)

序.家賃を滞納すると何が起こる?
1.誰もが「紙一重」の家賃滞納
2.そこにあるのは「甘え」なのか
3.家賃滞納の知られざる闇
4.家賃滞納が映し出すシングルマザーの実態
5.夢を持てない若者たち
6.家賃滞納で露呈する法律の不条理


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

賃貸住宅に住む人の多くは、家計支出の小さくない割合を「家賃」が占めているのではないだろうか。それだけに、解雇や離婚・死別、あるいは非正規雇用やアルバイトなどで収入が不安定との理由で「滞納」してしまうこともありうる。だが近年、法的手続きにまで至る長期の家賃滞納が増えているという。本書では、これまでにおよそ2,200件もの家賃滞納者の明け渡し訴訟手続きを受託してきた司法書士が、家賃滞納と、そこから見えてくる日本の「貧困」の実態を、18のリアルな事例を詳細に紹介しながら描き出す。シングルマザーや、地方出身で不安定な雇用の若者、子に見放された高齢者などに加え、「普通の人」でも家賃滞納から深刻な貧困の淵に落ちる可能性をもたらす現代特有の構造を指摘。社会的関心の高まりと、早急な対策の必要性を訴えている。著者は章(あや)司法書士事務所代表。専業主婦から離婚、シングルマザーとして極貧生活を経て司法書士試験に合格した。12年前から「全国賃貸住宅新聞」に連載を持ち、「賃貸トラブル対策」に関する講演なども行っている。

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