原題:The Optimist's Telescope | Bina Venkataraman 著 | Riverhead Books | 336p

1.過去と未来から来る幽霊
2.ダッシュボード・ドライビング
3.時空を超えて
4.応急処置
5.鳥瞰図
6.照明弾
7.どん底と絶頂
8.参加競技
9.世の中の人々


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

「まあ、大丈夫だろう」。私たちはそう言いながら、とにかく物事を前に進めることが多い。そうでもしなければ、一歩も踏み出せないことがあるのは確かだ。しかし、そんな楽観的展望が、私たちを想定外のリスクに対し無防備にさせる。それでも、リスクを「見て見ぬふり」をする人が少なくないようだ。本書では、未来や、自身にふりかかる運命を「楽観視」しがちな心理的傾向を分析。ポジティブな行く末のみを想像し、失敗や事故などのネガティブな可能性を無視したがゆえに悲惨な事態を招いた事例を、多数紹介する。自然災害で自分が被害を受けることを想像せずに、対策を怠ったことで、より大きな被害に見舞われる、伝染病の拡大を楽観視したために大幅に対策が遅れてしまう、といったケースだ。そして冷静なリスクの見きわめと判断・行動を促すとともに、そのためのコツや方法論を伝えている。著者は、社会進化と環境変動の関係をテーマにライターおよびオピニオンリーダーとして活躍。現在はマサチューセッツ工科大学で教鞭をとっており、オバマ政権では気候変動イノベーションのアドバイザーを務めた経験もある。

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