柴田 友厚 著 | 光文社(光文社新書) | 248p | 820円(税別)

1.世界最強の裏方産業はどのようにして生まれたのか
2.誕生――ファナックとNC工作機械
3.マイクロプロセッサの誕生とインテルの戦略転換
4.ファナックとインテルの遭遇
5.日米の盛衰はなぜ分かれたのか
6.工作機械のデジタル化と知能化、そしてIoTへ
終.歴史を知り未来を創るために


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

異業種の協業や連携、オープンイノベーションが注目されている。だが、約40年前にも画期的な協業による技術革新があったのをご存じだろうか。工作機械大手のファナックと、半導体業界の世界覇者・インテルによる協業だ。日本のものづくりの発展に貢献したその技術革新とは、いかなるものだったのか。本書では、ものづくりを「裏方」として支える「機械を作る機械」を生み出す工作機械産業に着目、日本におけるその50年の技術革新の歴史を紐解く。富士通から分社化して誕生したファナックは、インテルが開発したばかりのMPU(マイクロプロセッサ)を、PCに組み込まれる6年前に工作機械に導入。それにより飛躍的に性能を高めた日本の工作機械は“世界最強”となり、日本のものづくり産業全体の成長をも牽引していった。そのファナックとインテルの戦略は、今後の日本の製造業の方向性にヒントを与えてくれるものでもある。著者は東北大学大学院経済学研究科教授。ファナック株式会社、笹川平和財団等を経て、2011年より現職。

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