中田 行彦 著 | 啓文社書房 | 294p | 1,800円(税別)

1.戴正呉社長との面談
2.「社長メッセージ」から見る戴社長の人柄と戦略
3.戴社長の鴻海流「日本型リーダーシップ」
4.株主総会で脱液晶を宣言
5.なぜシャープは鴻海の傘下になったのか?
6.郭董事長の「規範破壊経営」
7.シャープと東芝の命運を分けた分水嶺
8.「テレビ1000万台」達成の後遺症から「自力開拓」へ
9.シャープ・鴻海連合が直面する死活問題
10.鴻海・シャープ連合で三兎を追う「規範破壊経営」
11.シャープが有機ELスマホで仕掛ける日韓戦争
12.「すり合わせ国際経営」と「共創」


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

2016年にシャープの経営が行き詰まり、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入ったことは、日本の電機メーカーの凋落を象徴するものとして、多くの日本人に衝撃を与えた。だが、大方の予想を裏切り、わずか2年でシャープは業績を回復し、見事“復活”を遂げた。勝因はどこにあったのだろうか?本書では、鴻海から“一人だけ”シャープに送り込まれ、社長に就任した戴正呉氏の経営手法と、リーダーシップを分析。短期間での黒字化達成には、鴻海流の「スピード経営」と「日本型リーダーシップ」が功を奏したようだ。そしてさらに、シャープの再建から学べる、著者が提唱する「すり合わせ国際経営」の有効性と、それによる、激変するアジアの中で日本企業が生き延び、発展する可能性を論じている。著者は、1971年から33年間シャープに勤め、液晶や太陽電池の研究開発などに従事した。2004年からは立命館アジア太平洋大学教授として「技術経営」の教育・研究に携わり、現在は同大学名誉教授・客員教授。

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