『教養としての将棋』
梅原 猛/羽生 善治/尾本 恵市 著 | 講談社(講談社現代新書) | 240p | 880円(税別)


序.「将棋学」ことはじめ(尾本恵市)
1.いまこそ将棋を知ってほしい(梅原 猛×羽生善治)
2.将棋はどのようにしてできたのか(清水康二)
3.将棋はなぜ人を夢中にさせるのか(飯田弘之)
4.将棋の駒はなぜ芸術になったのか(熊澤良尊)
5.将棋はなぜ「頭のよい子」を育てるのか(安次嶺隆幸)
6.将棋の「観戦記」はどう変わったか(大川慎太郎)
おわりに 形づくりの美学(尾本恵市)


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

1000年近く前から存在したとされ、世界に類を見ない知的遊戯として広く親しまれる「将棋」。最近では天才棋士・藤井聡太七段登場など、常に話題が尽きない。
勝ち負けや駆け引きの面白さだけでなく、内包される文化や芸術性、教育効果など、将棋には「教養」の対象となる、さまざまな要素がある。

本書では、将棋界のスーパースターと7人の識者が、多角的に将棋の魅力や興味深い事実に迫っている。
1997年から2年間、国際日本文化研究センター(日文研)にて実施された共同研究「将棋の戦略と日本文化」をベースに、哲学、文化人類学、考古学、数理学、工芸、教育、そしてテクノロジーとの関係など幅広いテーマで将棋を掘り下げている。
前人未到の永世七冠を獲得した羽生善治九段と対談した故・梅原猛氏は哲学者で日文研初代所長。編著者の尾本恵市氏は分子人類学者日文研名誉教授。
ダイジェストでは、東京福祉大学教育学部専任講師で、かつて私立暁星小学校で将棋を採り入れた教育実践を行った安次嶺隆幸氏の論考を取り上げた。

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