『喪失学』
坂口 幸弘 著 | 光文社(光文社新書) | 224p | 780円(税別)


序.人生は失うことばかり
1.喪失とは何か
2.喪失がもたらす影響
3.喪失と向き合うために必要なこと
4.「そのあと」をどう生きるか
5.喪失に備える
6.自分の喪失を振り返る


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

家族や友人、ペットとの死別、配偶者・パートナーとの離別、大事なモノをなくす、慣れた生活環境や職場、そして「若さ」を失う――人生は実にさまざまな「喪失」に満ちている。
それらは心に大きな負担をかけ、ネガティブな行動に結びつきやすい。
自身や周りの人は、どのように対処するべきなのだろうか。

本書では、近親者との死別など、心身に深い影響を与えるさまざまな「喪失」体験を分析。
死生学や心理学の理論、親しい人や大切な人の死に際しての「悲嘆」に対処する「グリーフケア」の実践による知見を多数紹介しながら、人や社会が「喪失」にどう向き合うべきかを論じている。
喪失は個別的かつ主観的であり、同程度に深刻な事態に対しても、その受け止め方、心身への影響は人によって大きく異なるが、悲しみや苦しさから「立ち直る」ではなく、「適応する」のが重要であると説く。
著者は関西学院大学人間福祉学部人間科学科教授で、専門は死生学、悲嘆学。病院や葬儀社、行政などと連携してグリーフケアの実践活動も行っている。

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