『NOKIA 復活の軌跡』
リスト・シラスマ 著 | 渡部 典子 | 早川書房 | 432p | 2,000円(税別)


序.絶体絶命の危機
1.ノキア・マジック
2.まばゆさに目がくらむ
3.錯綜するシグナル
4.賭けに出る
5.厳しい現実
6.新たな舵取り役
7.厳しい選択
8.燃え盛るプラットフォームから飛び降りよ
9.危機の中で責任を担う
10.黄金律
11.プランB、そしてプランC、プランDもある
12.この結婚を維持できるか
13.何度でも「再起動」する
14.最善策は大胆に動くことだ
15.M&A取引の実施
16.改革の処方箋
17.二つの世界に足を踏み入れる
18.未来のための基盤
結論 運は自ら切り開くもの


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

ノキアといえば、かつて携帯電話で世界トップの座にあった、フィンランド発のグローバル企業である。
ところがiPhoneや各社アンドロイド端末に市場を奪われ、倒産さえ囁かれるほど衰退。その後、携帯電話事業を売却し、グローバル・デジタル通信インフラの市場で奇跡のV字回復を成し遂げた。

本書では、ノキアが危機に陥り始めた2008年に同社取締役、2012年からは会長を務め、再編と改革を先導したリスト・シラスマ氏(現在も会長)が、自身のノキアでの経験と、「パラノイア楽観主義」をはじめとする改革の心構えと手法を綴っている。
かつてシンビアンなど独自のモバイルOSを搭載した携帯電話・スマートフォンで世界を制覇したノキアは、iPhoneやアンドロイドに対抗するために、2011年、マイクロソフトと提携し、同社のモバイルOSであるウィンドウズフォンを排他的に搭載する契約を結ぶ。
そして、その後の粘り強い交渉の末、2013年にノキアは基幹事業である携帯電話事業をすべてマイクロソフトに売却。一から出直す決断をしたノキアは、ノキア・シーメンス・ネットワークス(NSN)の100%所有権を獲得し、フランスのアルカテル・ルーセント(ALU)を買収、グローバル・デジタル通信インフラ市場のトップ2社に躍進する。
ダイジェストでは、マイクロソフトによる買収までの経緯を抜粋した。

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