『なぜ私たちは歴史的な「名所」が好きなのか』
Why Old Places Matter
Thompson M. Mayes 著 | Rowman & Littlefield Publishers | 168p
1.継続性
2.記憶
3.個々のアイデンティティ
4.市民、州、国、世界のアイデンティティ
5.美
6.歴史
7.建築
8.神聖さ
9.創造性
10.学び
11.サステナビリティ
12.祖先
13.コミュニティ
14.経済
【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。
あなたは、国内あるいは海外で観光をする際に「何」をすることが多いだろう?
公益財団法人日本交通公社の2017年度の調査では、国内旅行で約3割、海外旅行で5割弱の人が「歴史・文化的な名所の訪問」を挙げている。
では、そもそも私たちはなぜ、歴史的な名所を好んで訪問するのだろうか?
本書では、世界中の人々が「オールドプレース(Old Places:歴史的ないわれのある土地や古い建造物)」に惹かれる理由を探っている。
ここでいうオールドプレースには、観光の対象となる“名所”に限らず、個人の故郷や思い出の場所なども含まれる。
長年にわたり歴史遺産の保全に携わってきた著者は、さまざまな調査研究やあらゆる分野の人々の話をもとに、オールドプレースの存在が個人や国・地域・コミュニティのアイデンティティと深く関わっていることをはじめとする、多様で多角的な知見を導き出す。
また、事例を挙げながらオールドプレースの保全をめぐる複雑な問題の存在も明らかにしている。
著者は、歴史的建築物の保護を行う米国のボランティア団体National Trust for Historic Preservationの副理事長。
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