『金持ちマレーシア、貧乏マレーシア人』(増補改訂版)

Rich Malaysia, Poor Malaysians (New and Expanded Edition)
Anas Alam Faizli 著 | Gerakbudaya Enterprise | 260p


1.マレーシアの原油生産
2.マレーシアの社会経済
3.マレーシアの教育
4.マレーシアのボランタリズム
5.エピローグ


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

一人あたりのGDPでASEAN諸国の中では第3位の実力を持つマレーシア。
天然資源に恵まれた多民族国家であり、労働力となる若年人口も多く、将来性を秘めた“豊かな”新興国といえるだろう。
しかし、一方で国民レベルでは貧富の格差が拡大し、必ずしも豊かとは言えない現状があるようだ。

2005年にマレーシアで初版が刊行され現地でベストセラーになった書籍の増補改訂版である本書は、2010年代に著者が執筆した、マレーシアの原油生産、社会経済、政治、教育などに関する34篇の論考を集めたもの。
東南アジア第2位の石油・天然ガス生産国であるマレーシアの原油生産と政府の関わりについて意見を述べつつ、「国は豊かだが、国民は貧しい」という同国のパラドクスについて、その原因分析と解決策の提言を行っている。
著者のアナス・アラム・ファイズリ氏は、建設や石油・天然ガスの専門家として知られる研究者。政府や民間の各種インフラ整備プロジェクトなどに関わる。
ダイジェストでは、2013年10月に書かれた「マレーシア:高収入の国家と低所得の国民」という論考を取り上げた。

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