『崩壊学』
パブロ・セルヴィーニュ/ラファエル・スティーヴンス 著 | 鳥取 絹子 | 草思社 | 272p | 2,000円(税別)


序文 このテーマについては、いつか必ず話さなければならないだろう……
1.崩壊のきざし
2.では、それはいつになるのか?
3.崩壊学
結論 飢えは始まりでしかない


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

酷暑や豪雨被害など、気候変動の影響を実感させられることが多くなった。
異常気象は世界的な現象であり、他にもグローバル経済やテロ・紛争・難民問題など、現在の文明が「崩壊」に向かう予兆は、いくつも挙げることができる。
では、崩壊はどのように起こり、私たちはいかに備えればよいのだろうか。

フランスでベストセラーとなった本書では、これまで考古学、経済学、環境学などで別々になされてきた「崩壊」の議論をまとめ、全体的な視点で捉える学問を「コラプソロジー=崩壊学」と名づける。
自然環境、エネルギー、社会システム、農業、金融などさまざまな分野で複合的に、着々と進む崩壊に至るプロセスを、種々の研究成果やデータとともにリポート。
崩壊は、どんな要因で何が引き金となり、結果としていかなる心理的、社会的、政治的な影響を与えるかを、考えられる崩壊への対策を含めて論じている。
著者のパブロ・セルヴィーニュ氏はフランスの農業技師で、崩壊学とトランジション、環境農業、相互扶助の専門家。
ラファエル・スティーヴンス氏はベルギー出身の環境コンサルタントで、環境問題の国際的コンサルタント組織「グリーンループ」の共同創設者。
*本文中〔 〕内の文字は訳者による註

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