『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』
ターリ・シャーロット 著 | 上原 直子 訳 | 白揚社 | 288p | 2,500円(税別)


はじめに――馬用の巨大注射針

1.事実で人を説得できるか?(事前の信念)
2.ルナティックな計画を承認させるには?(感情)
3.快楽で動かし、恐怖で凍りつかせる(インセンティブ)
4.権限を与えて人を動かす(主体性)
5.相手が本当に知りたがっていること(好奇心)
6.ストレスは判断にどんな影響を与えるか?(心の状態)
7.赤ちゃんはスマホがお好き(他人 その1)
8.「みんなの意見」は本当にすごい?(他人 その2)
9.影響力の未来


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

ビジネスでもプライベートでも、人が思うように動いてもらえなかったり、なかなか考えを変えてくれなかったりしたことは誰しもあるだろう。
一方、常にプレゼンや演説などで人の心を動かし、行動を変えるのに成功する人たちもいる。
彼らは無意識にせよ何かしら他者に影響を与えるコツを知っているはずだ。

「タイムズ」「フォーブス」など多数のメディアで年間ベストブックにノミネートされた本書では、「客観的な事実や数字は他人の考えを変える武器にはならない」など、近年の認知神経科学での研究結果を示しつつ、他人を説得しようとするときに私たちが陥りがちな罠とそれを避ける方法を紹介。
たとえば情報が豊富に手に入る現代では自分の意見を補強する情報がいくらでも手に入るため、客観的事実やデータよりも、感情に訴えるほうが相手を説得するのに有効なのだという。
著者はユニバーシティ・カレッジ・ロンドン教授、同大学「アフェクティブ・ブレイン・ラボ」所長で認知神経科学を専門とする。

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