『水道が危ない』
菅沼 栄一郎/菊池 明敏 著 | 朝日新聞出版(朝日新書) | 208p | 790円(税別)


1.現代の水道 3つの顔
2.水道の厳しい現状と持続に向けた方策
3.「民営化より統合」先進地から
4.「水余り」負の遺産
5.「おいしい水」って?


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

官民連携および広域連携の推進等を軸とする「改正水道法」が2019年10月に施行された。
その背景にあるのは、日本の水道事業が迎える未曾有の「危機」だ。
水道管など施設の老朽化が進行する一方で、人口減少により水道料収入が激減。生存に欠かせない基本インフラの持続可能性が脅かされているのだ。

本書では、他国がほとんど経験したことのない急激な人口減少と、膨大な施設更新需要のダブルパンチに見舞われる日本の水道事業の実態と、危機の構造をつぶさにリポート。
広域連携などの助けを借りた、施設や投資の「ダウンサイジング」の必要性を訴え、先進地の事例を紹介しながらその方策を提言している。
さらに、ダムなどが十分機能していない「水余り」の現状や、水質浄化の新しい取り組みなども紹介し、多くの国民が知らない「水道の真実」を明らかにする。
著者の菅沼栄一郎氏は朝日新聞地域報道部シニア記者。菊池明敏氏は岩手中部水道企業団前局長で、現在参与、総務省地方公営企業等経営アドバイザーも務める。

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