『みんなにお金を配ったら』
アニー・ローリー 著 | みすず書房 | 256p | 3,000円(税別)


はじめに 賃金支払いの条件は、あなたが、ただそこで生きていること
1.トラックが無人で走る世界 AIとUBI
2.働くことはみじめなこと、つまらないこと 経済的不平等とUBI
3.働くことへの執着と思い入れ 仕事とUBI
4.貧困をテクノロジーでハックする 世界的貧困とUBI
5.ツギ当ての貧困対策 インドのUBI
6.崖っぷちにしがみつく暮らし 福祉政策とUBI
7.格差と差別の歴史 人種差別とUBI
8.彼女たちの10兆ドル 女性とUBI
9.共生を成り立たせるために 多様性とUBI
10.毎月1000ドル UBIの財源
あとがき 未来のビジョン


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

「AIに仕事が奪われる」こと、あるいは経済格差と貧困の問題への対策として、近年とみに現実味を帯びてきた社会制度に「ベーシックインカム」がある。
政府がすべての国民に一律に、生活に最低限必要な額の現金を支給する、というシンプルかつ大胆な制度だ。
実際に、どんな議論が行われているのか。

本書では、さまざまな領域の有識者や研究者、あらゆる立場の政治家などがこぞって支持を表明し、すでにいくつかの国や地域で実証実験などが始まっている「ユニバーサル・ベーシックインカム(UBI)」について、多角的に論じている。
そもそも何を目的としているのか、どんなメリットが期待され、いかなるデメリットが指摘されているのか。
さまざまな既存の議論や研究を紹介しつつ、なおかつ著者自身のインドなどUBI導入が検討される貧困地域等での取材や調査同行を踏まえ、UBIの可能性を探っている。
著者は、The Atlantic誌の寄稿編集者。New York Times、the New York Times Magazineなどにも寄稿しており、CNN、NPR(ナショナル・パブリック・ラジオ)などにも多数出演している。

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