『中高年ひきこもり-社会問題を背負わされた人たち-』
藤田 孝典 著 | 扶桑社(扶桑社新書) | 256p | 900円(税別)


1.中高年ひきこもりとは何か
2.中高年ひきこもりの実態
3.なぜ中高年ひきこもりが生まれるのか
4.中高年ひきこもりにどう向き合えばいいのか?


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

40代以上の中高年が定職に就かず他人との接触を断つ「ひきこもり」状態になるケースが増えているという。
そうした「中高年ひきこもり」は、もはや若年層のひきこもり人数を上回るほどであり、深刻な社会問題になりつつある。
彼ら彼女らがひきこもる背景には、どのような社会の「歪み」があるのだろうか。

本書では、各種調査結果や、著者のひきこもり当事者や支援団体・当事者団体などへのインタビューなどから、急増する「中高年ひきこもり」のリアルな実態を明らかにし、その原因や予防、支援のあり方について論じている。
いじめやパワハラ、過重労働などが原因であることが多い中高年ひきこもりだが、当事者が過剰に自責の念に囚われるのには、普通ではない者を排除する不寛容な社会があると、著者は考察。
当事者や当事者家族の相互扶助などを中心とする支援のあり方を訴えている。
著者はNPO法人ほっとプラス代表理事、聖学院大学人間福祉学部客員准教授、反貧困ネットワーク埼玉代表。ソーシャルワーカーとして現場で活動する一方、生活保護や生活困窮者支援のあり方に関する提言を行っている。

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