『リブラの野望 破壊者か変革者か』
藤井 彰夫/西村 博之 著 | 日本経済新聞出版社(日経プレミアシリーズ) | 280p | 850円(税別)


はじめに リブラの挑戦
1.シミュレーション:2030年のリブラ
2.リブラの衝撃
3.リブラの概要 ホワイトペーパー解説
4.ビジネスとしてのリブラ フェイスブックは何を得るのか
5.リブラにどう向き合うか 浮上した規制の論点
6.新たな通貨覇権競争
7.デジタル通貨の歴史
8.日本はどう立ち向かうか
インタビュー(ジョセフ・スティグリッツ氏/松本 大氏/岩井 克人氏/渡邊 博史氏)


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

2019年、金融分野でもっとも衝撃的な出来事に、フェイスブックによる新仮想通貨「リブラ」構想発表を挙げる人は少なくないだろう。
国家ではなく巨大IT企業が実質上発行するグローバル通貨が、既存の金融秩序を大きく破壊すると懸念されたからだ。
では、リブラの“破壊力”とはいかなるものだろうか。

本書では、現時点で判明している仮想通貨「リブラ」構想の中身、利便性と危険性についての議論、フェイスブックや参加企業の思惑、政府や中央銀行の危機感の理由などを詳しく解説。
2019年6月に突如フェイスブックが発表したリブラの構想は、たちまち米国をはじめとする各国政府当局や中央銀行、企業、ネット空間などに、反発や懸念、憶測を巻き起こした。
10月の米下院公聴会でフェイスブックのザッカーバーグCEOが、規制当局の承認が得られるまでは発行しないと明言したものの、その行方は不透明なままだ。
本書では、ビットコインとの比較などからデジタル通貨の本質にも触れながら、リブラ騒動の意味に迫っている。
著者の藤井彰夫氏は日本経済新聞社論説委員会上級論説委員兼編集委員、西村博之氏は日本経済新聞社編集委員兼論説委員。

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