『ネオサピエンス』
岡田 尊司 著 | 文藝春秋 | 248p | 1,400円(税別)


1.他人に関心がない人々
2.回避型愛着スタイルが拡大する背景
3.暴走する進化
4.回避型人類の誕生
5.回避型人類の特性
6.回避型人類の社会と病理


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

若者を中心に、他人への関心が薄く、一人でいるのを好む人が増えたと感じたことはないだろうか。
実は、日常的に情緒や共感性が欠けた人格は「回避型」と呼ばれ、日本だけでなく、欧米でもそうした人々が増加していることが統計的に裏づけられているという。
それが人類の「進化」だとしたらどうだろう? 

本書では、臨床の最前線で活躍する精神科医が、他者に対する親密な感情である「愛着」が十分に形成されておらず、他者との情緒的な交流に喜びを感じない「回避型」が遺伝子レベルで増えており、「回避型人類」という新人類(ネオサピエンス)に進化しつつあると論じる。
自らの臨床経験や各種データ、研究成果をもとに、旧人類である共感型の人数を回避型が上回る時に何が起きるか、驚愕の未来予想図を描いている。
著者は、大阪府枚方市の岡田クリニック院長、日本心理教育センター顧問。京都医療少年院などに勤務し、発達や愛着に深刻な課題を抱えた若者たちと向き合ってきた。
『脳内汚染』(文春文庫)、『愛着障害』(光文社新書)などベストセラーを含む多数の著書がある。

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