『驚異の量子コンピュータ』
藤井 啓祐 著 | 岩波書店(岩波科学ライブラリー) | 174p | 1,500円(税別)


1.量子力学の誕生
2.コンピュータと物理法則
3.量子コンピュータの夜明け前
4.量子情報と量子ビット
5.量子コンピュータのからくり
6.量子とノイズのせめぎ合い
7.ブレイクスルー
8.量子超越をめざして
9.量子コンピュータはスパコンに勝てるのか?
10.宇宙をハッキングする


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

今、情報科学における最先端のフロンティアの一つに「量子コンピュータ」がある。
グーグルやIBM、マイクロソフトといった巨大IT企業や、いくつものベンチャー企業がこぞって開発に取り組んでいる。
だが、名前は知っていても、実際にそれがどのような原理のものかを知る人は少ないのではないだろうか。

本書では、量子コンピュータとはどういうものかを、研究開発の過去・現在・未来に触れつつ、その動作原理である「量子力学」の基本から説き明かしている。
重要なのは量子力学における「あらゆる状態の可能性が重ね合わさっている」という「重ね合わせの原理」であり、その原理に従う量子コンピュータは、0と1だけで計算する従来のコンピュータよりもはるかに高速かつ正確な演算が可能になる。
著者は大阪大学大学院基礎工学研究科教授。京都大学大学院工学研究科博士課程修了(原子核工学専攻)、東京大学助教、京都大学特定准教授等を経て現職。

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