『ラディカル・マーケット 脱・私有財産の世紀』
エリック・A・ポズナー/E・グレン・ワイル 著 | 安田 洋祐 監訳 遠藤 真美 訳 | 東洋経済新報社 | 480p | 3,200円(税別)


序文 オークションが自由をもたらす
序章 自由主義の秩序の危機
1.財産は独占である
2.ラディカル・デモクラシー
3.移民労働力の市場を創造する
4.機関投資家による支配を解く
5.労働としてのデータ
結論 問題を根底まで突き詰める
エピローグ 市場はなくなるのか


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

現代世界の経済や政治には、さまざまな歪みが生じている。
一部の富裕層や巨大企業による富の独占。「一人一票」の公正なはずの公選挙や国民投票では、極端な自国中心主義のリーダーの誕生やBrexitなど、思いもよらない結果が導き出される。
これらは根本的(ラディカル)な改革が必要なのではないか。

本書では、伝統的な私有財産のあり方を変える「COST」、従来の選挙での投票行動の常識をくつがえす「QV」といった、経済と政治、社会に抜本的な改革を促す斬新なアイデアを提言する。
COSTでは、不動産などの資産の価格を「自己申告」し、それに応じて税金を課す。そして誰かがその申告額かそれ以上の額を払おうとするならば、その人に資産を売却しなければならない。
QVでは、自分の関心事に対する投票に比重をかけて投票ができる。
著者のエリック・A・ポズナー氏は、シカゴ大学ロースクールのカークランド・アンド・エリス特別功労教授。
E・グレン・ワイル氏は、マイクロソフト首席研究員で、イェール大学における経済学と法学の客員上級研究員。

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