『デジタルで読む脳×紙の本で読む脳』
「深い読み」ができるバイリテラシー脳を育てる
メアリアン・ウルフ 著 | 大田 直子 | インターシフト | 296p | 2,200円(税別)


1.デジタル文化は「読む脳」をどう変える?
2.文字を読む脳の驚くべき光景
3.「深い読み」は、絶滅寸前?
4.これまでの読み手はどうなるか
5.デジタル時代の子育て
6.紙とデジタルをどう両立させるか
7.読み方を教える
8.バイリテラシーの脳を育てる
9.読み手よ、わが家に帰りましょう


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

現代人の「読む」という行為は、圧倒的にPCやスマートフォンの画面に対するものが多くなっているのではないか。
米国の調査によると、人々の読む量は以前より全体として増えているものの、その大部分が紙の本ではなく、デジタルによるものだ。
では、デジタルで読む習慣は脳にどんな影響を与えるのか。

本書では、デジタルで(PCやスマートフォンの画面で)文字や文章を読む時と、昔ながらの紙の上の文字・文章を読む際の「読み方」や脳の働き(読書脳)、思考や感情に与える影響がどのように違うかを明らかにする。
その上で、紙の本による「深い読み」の効用を強調し、デジタル化の中で失われてはならないと説く。
さらに、未来を担う子どもたちに、紙の本による「深い読み」とデジタルでの読みの両方をマスターし、時と場合に応じてスイッチできる「バイリテラシー読字脳」を育てる具体的な方法を提案する。
著者は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)教育・情報学大学院の「ディスレクシア・多様な学習者・社会的公正センター」所長。
専門は認知神経科学、発達心理学、ディスレクシア(読字障害)研究で、その優れた業績により、多数の賞を受賞している。

SERENDIP会員の方は本ダイジェストをこちらからお読みいただけます。