『世界史の針が巻き戻るとき』
「新しい実在論」は世界をどう見ているか
マルクス・ガブリエル 著 | 大野 和基 | PHP研究所(PHP新書) | 230p | 960円(税別)


1.世界史の針が巻き戻るとき
2.なぜ今、新しい実在論なのか
3.価値の危機
4.民主主義の危機
5.資本主義の危機
6.テクノロジーの危機
7.表象の危機
補講 新しい実在論が我々にもたらすもの


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

混迷をきわめる現代は、何が真実か分かりづらい「ポスト・トゥルース」の時代とも言われる。
そんな中で「新しい実在論」を掲げ、登場した哲学者マルクス・ガブリエル氏は「哲学界のロックスター」と称され、世界中から注目を集めている。
ポスト・トゥルースに「新しい実在論」はいかに立ち向かうのか。

本書は、マルクス・ガブリエル氏が、日本の読者のために語り下ろした論考集。
彼が提唱するこれまでになかった哲学のパラダイムである「新しい実在論」の解説、そしてそれをもとにした、いまの世界に起こりつつあるさまざまな「危機」の分析と提言を行っている。
「新しい実在論」は、個々人が世界にはびこる擬態や表象(イメージ)に惑わされずに、真の現実を見きわめるためのツールとなるものと著者は言う。
著者は1980年生まれで、史上最年少の29歳で200年以上の伝統を誇るボン大学の正教授に抜擢された気鋭の哲学者。著書『なぜ世界は存在しないのか』(講談社選書メチエ)は世界中でベストセラーとなった。

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