『夢の正体』
夜の旅を科学する
アリス・ロブ 著 | 川添 節子 | 早川書房 | 304p | 2,300円(税別)



1.私たちは夢にどう向き合ってきたのか
2.先駆者
3.夢は研究室へ
4.睡眠研究のルネサンス
5.夢で問題を解決する
6.夢で人生の危機に備える
7.悪夢
8.夢を診断に役立てる
9.夢でコミュニティを育む
10.明晰夢を見る


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

1日8時間睡眠をとる人であれば、人生の3分の1以上は意識を失っていることになる。
だが、その3分の1の間にも、ある種の「意識」は存在している。「夢」である。
まったくの非現実であったり、論理や因果関係が失われたイメージの断片だったりする夢。その正体は科学的に解明されているのだろうか。

本書では、謎の多い「夢」のメカニズムについて、フロイトやユングをはじめとする精神医学者や心理学者、神経科学者、生理学者などがどのような研究成果を上げてきたかを辿るとともに、創造性の源泉になるなど夢の効用などに触れ、人生に夢を生かす方法を探っている。
夢の多くは「レム睡眠」と呼ばれる状態のときに見られ、合理的な思考や論理をつかさどる脳の部位が稼働しなくなるのだという。

著者はジャーナリストで、「ニュー・リパブリック」誌のスタッフ・ライターを経て「ワシントン・ポスト」や「エル」、「ニューヨーク」などで幅広く執筆。なお本書は「ガーディアン」「カット」ほかで年間ベストブックに選出されている。

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