『IT時代の山岳遭難』
木元 康晴 著 | 山と溪谷社(ヤマケイ新書) | 192p | 800円(税別)


1.テクノロジーの発達と最近の遭難の関連性は
2.登山者の行動をサポートするために進化するテクノロジー
3.遭難者を救うために進化するテクノロジー
4.登山とテクノロジーの現在、そして未来


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

日本生産本部発行のレジャー白書によると、2018年の日本の登山人口は約680万人。減少しているものの、いまだ多くの人が山に出かけている。
そして登山はITの普及で様変わりした。GPSやSNSの活用で便利に楽しく、そして安全になっているのだ。だがその反面、ITに起因する「遭難」も増えているという。

本書では、遭難現場をよく知る登山ガイドである著者が、安全で楽しい登山のためのテクノロジーやインターネット活用、およびそこにある落とし穴について詳説。特にウェブサイトやSNS、GPSなどへの過剰な依存が、かえって遭難のリスクを高めることを強調する。
登山という時に生死に関わるアクティビティでさえ安易にインターネット、テクノロジーに頼ってしまう現状を指摘することで、ビジネスや日常の場面での私たちのITへの向き合い方に重要な示唆を与えている。

著者は、東京都山岳連盟海外委員、日本山岳ガイド協会認定登山ガイド(ステージIII)。「山と溪谷」「ワンダーフォーゲル」「岳人」などの雑誌で数多くの記事を執筆している。

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