『翻訳の授業』
-東京大学最終講義
山本 史郎 著 | 朝日新聞出版(朝日新書) | 208p | 790円(税別)


1.『雪国』の謎
2.「同化翻訳」と「異化翻訳」
3.視点と語り
4.実用と文学のはざま
5.岩野泡鳴と直訳擁護論
6.翻訳家の仕事場
7.翻訳と文体
8.翻訳革命


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

世界の出来事や文化、思想などを知るには「翻訳」のプロセスが欠かせない。
翻訳は、内容やニュアンスを完璧に同じには伝えられないものの、それでもできる限り正確に原文を別の言語に変換しなければならないという葛藤を常に抱える作業でもある。では、あるべき翻訳とはどのようなものなのだろうか。

本書では、30年以上にわたり、東京大学で英語や翻訳の研究・教育に携わってきた著者が、2019年3月の同大学退職時に行った「最終講義」の内容に加え、それまで教えてきたことを披露。文法的に正しく、辞書の言葉で置き換える、という一般的に持たれがちな翻訳のイメージ・常識を覆す、著者がたどり着いた「翻訳の本質」を、具体的な翻訳例を豊富に取り上げながら掘り下げている。
著者の考える良い翻訳とは、作者と読者が「世界」を共有するのを助ける作業であり、単なる言語の置き換えではないという。

著者は現在、東京大学名誉教授、昭和女子大学特命教授。英文学者、翻訳家として活躍し、訳書には『ホビット』『アーサー王と円卓の騎士』『完全版 赤毛のアン』『自分で考えてみる哲学』などがある。


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