『香港とは何か』
野嶋 剛 著 | 筑摩書房(ちくま新書) | 256p | 840円(税別)


1.境界の都市
2.香港アイデンティティと本土思想
3.3人の若者―雨傘運動のあと
4.2019年に何が起きたか
5.映画と香港史
6.日本人と香港
7.台湾の香港人たち
8.中国にとっての香港
9.香港と香港人の未来


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

香港に対する中国の締めつけが強まっている。2019年3月に香港政府に対する大規模な抗議デモが発生、2020年6月には中国が香港での反体制活動を抑え込む「香港国家安全維持法」を制定した。
8月には同法で若きカリスマ運動家の周庭氏が逮捕されたことも話題になった。なぜ香港はこうなってしまったのか。

本書では、香港という特殊な歴史的経緯と位置づけを持つ都市を、現在の状況とその背景を中心に、多角的に掘り下げている。
香港は、19世紀半ばのアヘン戦争で中国(清朝)から英国領となり、1997年に中国に返還される。以来、中国の「一国二制度」の方針のもと「高度な自治」が保証されていたが、習近平国家主席が就任以来、方針が変わり、2014年の「雨傘運動」を始めとする民衆の反発を招いた。以来、強く意識されるようになった「香港人のアイデンティティ」は今後、失われずに済むのだろうか。

著者は、ジャーナリスト、大東文化大学社会学部特任教授。朝日新聞シンガポール支局長、台北支局長、政治部、AERA編集部などを経て、2016年4月に独立した。


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