『WAYFINDING 道を見つける力』
-人類はナビゲーションで進化した
M・R・オコナー 著 | 梅田 智世 訳 | インターシフト | 416p | 2,700円(税別)


はじめに 道を見つける
1.最後の道なき場所
2.記憶の地景
3.幼少期の記憶はなぜ消えるのか
4.動物たちのナビゲーションの謎
5.ヒトの認知能力を飛躍させる
6.AIは物語を理解できるか
7.スーパーノマド
8.ドリームタイムの作図法
9.脳のなかの空間と時間
10.雷の民のあいだで
11.あなたが左なら、わたしは北
12.人類最古の科学
13.オセアニアの宇宙飛行士たち
14.気候変動に抗する航海術
15.GPSが脳になりかわる
16.迷子のテスラ
おわりに トポフィリアの天性


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

未知の場所を訪れようとするときに、グーグル・マップなどGPSを使ったナビゲーション・システムを利用する人は多いだろう。
だが人類は、GPSどころか地図も羅針盤もない時代から、道を見つけて目的地に到達する能力を持っていた。それは、脳内のどのようなメカニズムによるものなのだろうか。

本書では、人類がGPSなどを使わずに道を見つける「ウェイファインディング」のメカニズムを、脳科学や人類学の成果、北極圏やオーストラリア先住民などの事例をもとに探っている。ウェイファインディングや空間記憶を司る脳の主な領域は「海馬」であり、人類が道を探しながら広範囲に移動することで、進化の過程で海馬は大きくなった。
しかし、GPSに依存したり、特定の場所にとどまり生活し移動の機会が少なくなった現代人は、海馬をあまり使わなくなり、そのせいでさまざまな弊害が出る可能性があるという。

著者はジャーナリストで、サイエンス、テクノロジーなどの分野で『ニューヨーカー』『アトランティック』『ウォール・ストリート・ジャーナル』などで執筆している。マサチューセッツ工科大学(MIT)・ナイト・サイエンス・ジャーナリズム・フェロー。


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