『ビジネス戦略から読む美術史』
西岡 文彦 著 | 新潮社(新潮新書) | 222p | 836円(税込)


はじめに 美術品を売れれば、売れない商品はない!?
1.パン屋の広告だった!? フェルメール
2.ルネサンスを生んだメディチの闇金融
3.リモートワークに乗り遅れたダ・ヴィンチ
4.レンブラントの割り勘肖像画
5.「科学」を武器に職人ギルドを征した王立アカデミー
6.「元祖インスタ映え」ナポレオンのイメージ戦略
7.「ガラクタ」印象派の価値を爆上げした金ピカ額縁と猫足家具
8.美術批評のインフルエンサー・マーケティング


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

美術史というと画家の経歴や作品の生まれた背景、作風の変遷などに意識が向きがちだ。しかし、「ビジネス」を軸にその歴史を追ってみれば、高度な戦略が繰り返されていることがわかる。
そもそも生活必需品ではない美術品を売るためには並々ならぬ努力とビジネスセンスが求められたのだ。

本書では、16~17世紀頃のオランダ、ルネサンス期のイタリアから、19世紀フランスまでの代表的な美術作品を紹介しながら、画家や画商たちがいかに新しい市場を作り出し生き残ってきたか、その「ビジネス戦略」を解説する。その戦略や発想は現代にも示唆を与えるような斬新なものが多い。
たとえば誕生当初は前衛的過ぎて不興を買っていた印象派の作品は、あえて前時代的な額縁や家具とともに販売されることで、絵画市場を牽引する高額商品へと変貌したという。

著者は多摩美術大学教授。美術書や美術番組の制作企画の経験が豊富で、NHK『日曜美術館』、テレビ朝日『クイズ雑学王』などの番組監修にも携わっている。


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