『いま私たちが「免疫」と「ワクチン」について議論しなくてはいけないこと』
Immunization: How Vaccines Became Controversial
Stuart Blume 著 | Reaktion Books | 280p


1.ワクチンとは
2.ワクチンの技術:世界初のワクチン
3.ワクチンの技術:ウイルス攻撃
4.ワクチンの技術:ワクチンの商品化
5.ワクチン政策:消極的な始まり
6.ワクチン政策:ワクチン接種と冷戦
7.ワクチン政策:グローバル化する世界におけるワクチン接種
8.不安の根源


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

日本ではやや出遅れたものの、世界的にはワクチンの普及により新型コロナウイルス感染症のパンデミックに、まだ大きくはないが収束への希望の光が見えてきた。
だが、ワクチンについては供給が十分でない、副反応への不安や効果を疑う声が小さくない、といった課題も多い。知識と議論を深める必要があるだろう。

未邦訳の英国書籍である本書では、ワクチンの基礎知識や開発の歴史をひもときながら、有効なワクチンを世界に行き渡らせるための課題について論じている。
1980年に米国で制定された「バイ・ドール法」などをきっかけに、最新のワクチン開発・製造に民間企業が「利益優先」で取り組むケースが多くなっており、それが貧しい途上国特有の疫病に対するワクチン開発が進まないといった「偏り」の原因になっていると著者は主張する。

著者は英国生まれで、現在アムステルダム大学理工学部名誉教授。化学博士。科学政策、社会学を専門とする。サセックス大学や経済協力開発機構(OECD)のパリ本部、ロンドン大学LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)などを経て1982年からアムステルダム大学に勤務。2007年より現職。


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