『言語学バーリ・トゥード』
-Round 1 AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか
川添 愛 著 | 東京大学出版会 | 224p | 1,870円(税込)


1.「こんばんは事件」の謎に迫る
2.AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか
3.注文(ちゅうぶん)が多めの謝罪文
4.恋人{は/が}サンタクロース?
5.違う、そうじゃない
6.宇宙人の言葉
7.一般化しすぎる私たち
8.たったひとつの冴えたAnswer
9.本当は怖い「前提」の話
10.チェコ語、始めました
11.あたらしい娯楽を考える
12.ニセ英語の世界
13.ドラゴンという名の現象(フェノメノン)
14.ことば地獄めぐり
15.記憶に残る理由
16.草が生えた瞬間


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

人間の「ことば」の構造や意味、使われ方などを研究する「言語学」に、AIの自然言語処理技術の進化とともにスポットが当てられることが多くなった。
だが、私たちが日常生活やビジネスでのコミュニケーションに使用する「ことば」には、複雑な意味が込められ、まだまだAIに理解させるのは難しいようだ。

本書は、現代日本語を専門とし、人工知能の分野に関わった経験もある言語学者が、ユーモアと、あふれるプロレス愛をふんだんに盛り込みながら、日常の「ことば」をめぐるトピックスについて綴るエッセイ集。
ダチョウ倶楽部の有名なギャグ「絶対に押すなよ」にみる言語の「意味」と「意図」の違い、松任谷由実の名曲『恋人がサンタクロース』が「恋人はサンタクロース」ではない理由など、言語学の所見を踏まえて考察している。書名の「バーリ・トゥード」とは、ポルトガル語で「何でもあり」を意味し、ルールや反則を最小限にした格闘技の一ジャンルを指す。

著者は、1973年生まれの作家。2008年津田塾大学女性研究者支援センター特任准教授、2012年から2016年まで国立情報学研究所社会共有知研究センター特任准教授。専門は言語学、自然言語処理。著書に『ヒトの言葉 機械の言葉』(角川新書)などがある。なお、本書は東京大学出版会が発行する冊子『UP』における連載に書き下ろしを加えたもの。


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