『動物の心臓、人間の「心」』
-「心臓」「血管」「血液」をめぐる雑学
Pump: A Natural History of the Heart
Bill Schutt 著 | Algonquin Books | 288p


プロローグ 小さな町の大きな心臓
1.心が荒れて
2.わかったことと、わかったと思ったこと
3.悪条件から好条件へ


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

24時間365日鼓動を繰り返す「心臓」。英語の「heart」が「中心」を意味するように、まさしく生命維持の中心的役割を担う重要臓器である。
そんな心臓や血液循環系については、古代から現代まで、医学・生理学のほか文化的にも、さまざまな研究が行われてきた。どこまで解明されているのだろうか。

未邦訳の米国書籍である本書では、人間や他の生物の心臓や血管、血液に関して、これまでの研究でわかってきた、豊富な興味深い事実や知見を紹介している。
たとえば、南極の深海に生息するアイスフィッシュの血液には「不凍タンパク質」という心臓や血管が凍るのを防ぐ物質が含まれており、医療や食の分野への応用が期待されている。消費財メーカーのユニリーバは、この物質の性質をアイスクリームの製造に生かしているという。

著者のビル・シャット氏は、米国ロングアイランド大学名誉教授。米国自然史博物館リサーチアソシエイト。脊椎動物研究の第一人者であり、世界中のコウモリの研究を行ったことでも知られる。邦訳された著書に『共食いの博物誌――動物から人間まで』(太田出版)がある。


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